「居眠り磐音」シリーズのガイドブック

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佐伯泰英さんの大人気シリーズ「居眠り磐音」シリーズ、待望のガイドブック『「居眠り磐音 江戸双紙」読本』をが発売になり、ようやく入手した。これで、『「密命」読本』、『「鎌倉河岸捕物控」読本』と3大シリーズにそれぞれガイドブックが発行された形になる。サービス精神が旺盛な作者らしく、今回もファンにはたまらない趣向が満載の楽しめる読本になっている。

「居眠り磐音江戸双紙」読本 (双葉文庫)

「居眠り磐音江戸双紙」読本 (双葉文庫)

「鎌倉河岸捕物控」読本 (時代小説文庫)

「鎌倉河岸捕物控」読本 (時代小説文庫)

「密命」読本 (祥伝社文庫)

「密命」読本 (祥伝社文庫)

その趣向の一つが、おこんが今津屋に奉公に上ることになった経緯が描かれ、老分になる前の若き日の由蔵も登場する、シリーズ番外編「跡継ぎ」が収録されたこと。ほかにもおなじみのキャラクターの若き日の姿に出会える。

作品の舞台になった場所が地図で楽しめるほか、シリーズの各巻のタイトルの由来、登場人物一覧、名せりふ集などが掲載されているほか、「居眠り磐音 江戸双紙」の世界に絡めて、江戸を紹介する江戸コラムもためになる。

個人的には、70ページに及ぶ「居眠り磐音 江戸双紙」年表が充実している。以前に読んだために忘れかけていた初期の頃の巻に掲載された物語や登場人物たちを思い出すのに大いに役立った。「ああ、あのシーンはかっこよかったなあ」とか、「そうそう、こういう剣客がいたなあ」とか、懐かしく思い出される。「居眠り磐音」を読む際には、かたわらに置いておくと便利な一冊だ。しかも、巻末についているミニ事典は他の時代小説を読むときにも使える。