新感覚で赤穂浪士討入りを描いた『四十七人の刺客』などで知られる時代小説家の池宮彰一郎さんが、肺がんのため、5月6日に死去された。83歳。
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脚本家として映画やTVで活躍された後、69歳で『四十七人の刺客』で作家デビュー。司馬遼太郎さんを意識し、司馬さんの作り上げた歴史観に挑戦するように意欲的に著作を続けられたが、『島津奔る』と『遁げろ家康』の2作が司馬作品に類似した記述があると指摘され、絶版になった。
今後、池宮さんの新作が読めないと思うと淋しい。とくに『島津奔る』は関ヶ原の戦いにおける島津義弘にスポットを当てた戦国時代小説の傑作だっただけに何とか復刊してもらえないものだろうか。「義、我に美しく」という池宮さんの歴史エッセー集のタイトルを思い出しつつ、その死を惜しみたい。合掌。
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