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平安時代を舞台にしたファンタジーノベル

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平岩弓枝さんの『道長の冒険』を読み始めた。平安時代の実力者・藤原道長と楽士・真比呂が活躍する「平安妖異伝」の続編にあたる。

道長の冒険―平安妖異伝 (新潮文庫)

道長の冒険―平安妖異伝 (新潮文庫)

今回は、海の向こうの根の国の主・無明王に捕らえられた、真比呂を救うために、道長が愛すべき虎猫の化身・寅麿を従え、青鹿毛の名馬にまたがり、海を渡るという設定。下半身が人で顔が羊の夫婦や旅人たちを鶏に変える宿屋の女主人、雷神の子・雷五ら、異相・異形の者たちが登場する。

「指輪物語」や「ナルニア国物語」などの欧米のファンタジー小説に通じる、上質な面白さをもつ物語。時代小説の懐の深さを改めて感じた。