『大江戸見聞録』を一通り読んでみた。江戸の町のシンボル、日本橋、大名屋敷が多い山の手、芝居見物なら歌舞伎の中村座、風流な舟遊びをするなら隅田川、江戸最古の歴史をもつ浅草寺、庶民が暮らす深川の長屋、東海道第一の宿場・品川と、江戸を代表する七つのスポットを案内する、江戸入門書である。
- 作者: 江戸文化歴史検定協会
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/06/23
- メディア: 単行本
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江戸の町を訪れた旅人や出府してきたばかりの勤番侍、伊勢から遊びに来た娘などを、ご隠居さんや藩の留守居役、商家の内儀など飛び切りの案内人たちが江戸見物のガイドをしてくれるという構成。豊富な図版でカラフルな紙面、簡潔にして適切な脚注とあいまって、とてもわかりやすく江戸のことが頭に入ってくる。
時代小説を読んでいて、断片的だった江戸に関する知識が互いに関連をもって結び付き、整理された感じがする。江戸文化歴史検定には、読んだ本の中から出題されると、合格できるんだが……。
江戸の町とは直接関係のない、箱根の関や大坂適塾、萩松下村塾、長崎出島、高山陣屋、会津日新館など、江戸時代の日本の各地についても簡単に紹介されている。これらも出題範囲なのだろうか。