本日、「第1回江戸文化歴史検定」の受検票が届いた。
ハガキには、受検上の注意事項や試験に持参するものなどが記載されていた。
試験にお持ちいただくもの
○受検票(このハガキ)
○筆記用具(BまたはHBの鉛筆、消しゴム)
○文鎮、天眼鏡(必要な方のみ)
ん、文鎮と天眼鏡って何だ? 天眼鏡とは小さなものを見るときに使う拡大鏡、虫眼鏡のことだと思うが、わざわざ断り書きを入れているということは、シニアの受検者が多いのだろうか? それとも、問題用紙に印刷される文字や図版がものすごく小さいのだろうか?
ともかく、早目に公式テキストの『大江戸見聞録』を読んでしまおう。
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さて、江戸の勉強をしなきゃいけないところだが、澤田ふじ子さんの京を舞台にした『高瀬川女船歌四 篠山早春譜』を読んでしまう。
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いまかれや米造たちが三人掛かりで曳いている高瀬船には、十六人の船客が乗っていた。かれらは、冬場だけ無料で貸し出される大振りの綿を入れた縕袍(どてら)に身を包み、次第に近づいてくる京の町並みに目を這わせていた。
東寺の五重塔や東西両本願寺の伽藍が見え、東山の中腹に清水寺が遠望できる。
遠い北山は、うっすら雪をかぶっていた。
(『高瀬川女船歌四 篠山早春譜』P.46より)
作者の何気ない描写に、冬の京の町に入ってくる高瀬船とその船客たちの姿が目に浮かんでくる。船頭は、船客に以下のような説明をする。
「もうすぐ四条小橋、つぎは三条、ついで二条でございます。三条小橋のすぐ東には、三条大橋が架かってます。船着き場に船を止めているとき、東海道の上り口にもなってますさかい、船をゆらさんように、そっと立ち上がってのぞいておくれやす。橋の擬宝珠ぐらい見えましゃろ」
(『高瀬川女船歌四 篠山早春譜』P.47より)
そういえば、『大江戸見聞録』に擬宝珠(ぎぼし)があるのは、幕府が直轄する公儀橋と書かれていた。なるほど、知識がつながった。