坂口安吾の『勝海舟捕物帖』を読み終えた。
巻末に収録された縄田一男さんの解説によると、
さて、本書『勝海舟捕物帖』は、原題を『明治開化安吾捕物帖』といい、「小説新潮」の昭和二十五年四月号から二十七年八月号にかけて連載された二十話から成る連作で、この巻には、第一話「舞踏会殺人事件」から第七話「石の下」までが収められている。
ということで、あと二巻分はネタがあるみたいだ。執筆されたのが昭和二十年代ということで、作品の背景となる明治十八、九年ごろも遠い昔ではないことがわかる。坂口安吾氏は明治三十九年(1906)生まれで、生誕100年にあたる。
幕末の生まれである岡本綺堂氏が明治『半七捕物帳』を書いた状況に近いかもしれない。
- 作者: 坂口安吾
- 出版社/メーカー: 学陽書房
- 発売日: 2006/09
- メディア: 文庫
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