ミステリー 京極小説の時代小説性 京極夏彦さんの『邪魅の雫』を読み始めた。京極堂シリーズの待望の新作である。新書判サイズで文字が二段組で800ページに及ぶ大長篇。今回もインパクトのあるブロック本スタイル。組版レイアウトも作者の京極さんが担当されている。 邪魅の雫 (講談社ノ... 2020.04.02 ミステリー大正・昭和妖・ホラー
捕物 勝海舟の迷探偵ぶりが魅力 坂口安吾さんの『勝海舟捕物帖』を読み始めた。『明治開化 安吾捕物帖』を改題したもので、坂口安吾生誕100年を記念して、人物文庫から刊行された時代ミステリーだ。 勝海舟捕物帖 (人物文庫) 作者: 坂口安吾 出版社/メーカー: 学陽書房 発売... 2020.03.15 捕物明治
剣豪 「磐音の不覚」が面白くしている 佐伯泰英さんの『梅雨ノ蝶』を読んでいる。金杉惣三郎、清之助、赤目小籐次、政次ら、佐伯作品のヒーローたちは、物語が進むごとに強くなりすぎるというか、偉くなりすぎていく。ゲームと同じように、次々に敵を倒すうちに強くなっていくわけで、勧善懲悪ぶり... 剣豪市井人情江戸痛快
剣豪 秋の雨と『梅雨ノ蝶』 秋の雨の日、佐伯泰英さんの『梅雨ノ蝶』を読み始めた。「居眠り磐音 江戸双紙」シリーズの第19作目にあたる。佐伯さんのシリーズの中で一番筆が進んでいる。書き下ろしなので、発売時期と物語の季節を合わせてもらえると、より作品との一体感が深まる気が... 剣豪市井人情江戸痛快
伝奇 本を読んでいて、汗が噴き出してきた 荒崎一海さんの『風霜苛烈』を一気に読み終えた。熱を出して寝込んでいる妻のかたわらで読んでいたせいか、途中、物語に集中できずに眠気を感じていた。ところが、物語の残り三分の二を過ぎたあたりで、アドレナリンなのか、ドーパミンなのか、よくわからない... 伝奇剣豪江戸