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2006-05

市井人情

ブログを書き続けるということ

時代小説ブログ「ほぼ日刊時代小説」を始めてから、5月17日で1周年を迎える。日記というものが続いたためしがないにもかかわらず、無謀にもタイトルに「日刊(=毎日書くこと)」と入れてしまったために、当初は1カ月続くかどうかまったく自信がなかった...
剣豪

金杉父子の再会で、物語は最高潮

佐伯泰英さんの「密命」シリーズの最新刊『遠謀 密命・血の絆』を読んだ。毎回、いろいろな趣向が凝らされて、サービス満点のこのシリーズ。今まで大きく取り上げられることがなかった金杉惣三郎の次女の結衣に、今回はスポットが当たる。 今までの物語では...
伝奇

上田秀人版の『吉原御免状』

隆慶一郎さんの『吉原御免状』を初めて読んだときのコーフンと感動は、未だにうまく表現できない。類稀な想像力の昇華、第一級のエンターテインメントとロマンあふれる上質の文学性が堪能できる、伝奇時代小説のもつ懐の広さ、神髄をそこに見た思いがした。 ...
市井人情

「かわせみ」文庫新作と野老沢

平岩弓枝さんの「御宿かわせみ」シリーズの第31巻、文庫の最新作『江戸の精霊流し』を読んだ。 「かわせみ」を読んでいると、江戸の四季が抒情的に描かれていて、現在の東京の喧騒を忘れて、しばし和める時間がもてる。今回の巻では、お盆の精霊流しのよう...
人物

平賀源内の生涯を振り返る時代長編

諸田玲子さんの『恋ぐるい』を読んだ。単行本刊行時(2002年、新潮社)のタイトルは、『源内狂恋』だったもの。女性の情愛を描くことでは、定評のある諸田さんがどんなふうに江戸の才人・平賀源内を描くのか興味津々だった。 平賀源内というと、小学生の...