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市井時代小説に経済小説の面白さ

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山本一力さんの『深川黄表紙掛取り帖』を入手する。『損料屋喜八郎始末控え』を読んで以来、ずっと楽しませてもらいご贔屓にしている山本さんの連作時代小説。

時代は元禄七年、五代将軍綱吉の治世。生類憐みの令のもとで、どのような物語が展開するか、とても楽しみな作品である。主人公は定斎売り(じょうさいうり。担ぎの薬売り)の蔵秀、絵師・雅乃、文師・辰次郎、飾り行灯師の宗佑の四人組。

豪商・紀伊国屋文左衛門も登場するらしく、『損料屋喜八郎始末控え』のような痛快な経済小説の面白さも味わえたいいなと思う。ページをめくるのが楽しみだ。

深川黄表紙掛取り帖 (講談社文庫)

深川黄表紙掛取り帖 (講談社文庫)

好みでいえば、単行本のときの百鬼丸さんの装幀のほうが気に入っていたのだが…。

深川黄表紙掛取り帖

損料屋喜八郎始末控え (文春文庫)

損料屋喜八郎始末控え (文春文庫)