池波正太郎作品の挿絵を数多く手がけてきた中一弥さんの挿絵原画展が、台東区西浅草にある池波正太郎記念文庫で9月16日(金)~12月14日(水) の期間、開催される。
今年九十五歳でなお第一線で活躍される中さんは、作家逢坂剛さんの実父としても知られる。『重蔵始末』は親子のコラボである。今回の展示では池波正太郎記念文庫が所蔵する作品のうち「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」から毎月16点ずつ、48点を展示されるそうだ。
中さんの絵というと、『剣客商売』の表紙の装画でなじみ深いが、連載当時に月刊文芸誌「オール讀物」や「小説現代」などを愛読していたわけではないので、鬼平や梅安の挿絵を見ることができるのは貴重な機会だ。
中さんの半生については、『挿絵画家・中一弥―日本の時代小説を描いた男』に興味深く綴られている。
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