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居眠り磐音 江戸双紙 残花ノ庭(1)

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半年ほど前に、システムエンジニアをしていて、とても忙しくしているのに、膨大な読書量の方に話を聞いたことがあった。秘密は、ハーレクイーンロマンスで冊数を稼いでいると言っておられた。古本屋でまとめて買ってきて、休日に5、6冊一気に読んでしまうそうだ。私の場合、読みやすい時代小説という佐伯泰英さんの作品が『居眠り磐音』シリーズがそれにあたる。

山手樹一郎に通じる明朗型のヒーロー、坂崎磐音が活躍するチャンバラもの。新作の『残花ノ庭 ─ 居眠り磐音江戸双紙 13 (双葉文庫)』で、第13作を数える。タイトルはいずれも「○○ノ○」というように形容詞+「ノ」+場所を表す名詞というパターンを踏襲している。

最新作では、磐音に思いを寄せる三人の女性、元許婚の奈緒、両替屋の奥女中おこん、因幡鳥取藩の重臣の娘桜子の、微妙な関係に変化が生じる。今まで誰に対してもいい人を演じていた磐音がぶつかる悩み、そして、師の佐々木玲圓のかける言葉、今回の一番の見どころだろうか。

残花ノ庭 ─ 居眠り磐音江戸双紙 13 (双葉文庫)

残花ノ庭 ─ 居眠り磐音江戸双紙 13 (双葉文庫)

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