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「密命」読本(3)

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「密命」読本 (祥伝社文庫)』を読んでいる。佐伯泰英さんの人気シリーズ「密命」のファンブックであるが、「密命」だけにとどまらず、時代小説全般を楽しむためのコラムが充実していて、江戸を楽しむ上でもおすすめの本だ。

「密命」シリーズの舞台となった江戸の町を散策する(というには強行軍だが)企画がとくに面白い。主人公の金杉惣三郎一家が住んでいた芝七軒町(芝の大門あたり)から、愛宕神社を回って茅場町の山王御旅所薬師堂までコースと、しのが丹精する菊屋敷界隈をめぐる飛鳥山散策コースを編集スタッフが踏破するというもの。随所に今に残る江戸の面影を確認できる。

江戸への思いが募る中で新聞を見ていたら、新潮新書の広告に掲載された『観光都市 江戸の誕生 (新潮新書)』という新刊が目に留まった。江戸は、百万前後の人口を抱え、大名家の参勤交代などで、絶えず住人が入れ替わり、一大観光都市だったという。新しい視点から江戸をとらえた読み物で面白そうな予感がする。

観光都市 江戸の誕生 (新潮新書)

観光都市 江戸の誕生 (新潮新書)

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