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髭麻呂 王朝捕物控え(2)

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髭麻呂 王朝捕物控え (集英社文庫)』を読みながら考えた。時代小説で平安時代を取り上げた作品は少ない。夢枕獏さんの『陰陽師(おんみょうじ) (文春文庫)』や平岩弓枝さんの『平安妖異伝 (新潮文庫)』などの怪異ものか、『源氏物語』にモチーフをとった平安絵巻か、2005年の大河ドラマにあやかった源平盛衰記ものが頭に浮かぶぐらいだ。

平安時代をテーマにした捕物(時代ミステリー)というと、川田弥一郎さんの『平安京の検屍官―検非違使・坂上元継の謎解き帖』が思い出されるぐらいで、最近、あまり描かれない。

平安時代を取り上げることは得だろうか?損だろうか? 

メリット: デメリット
手垢が付いていないで新鮮 読者にもなじみが薄い
時代描写について制約が少ない 資料が少なく考証がむずかしい
科学的な犯罪捜査が不要 解決に説得力を与えにくい
魅力的なキャラクターが造形できる 個性的なキャラクターが登場しないともたない

つまり、作家に筆力がないと、描きにくいテーマであることは確かだが、夢枕さんの『陰陽師(おんみょうじ) (文春文庫)』シリーズように、独自の領域をつくると、その分野の第一人者となり、独自のワールドがつくれる。

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