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白魚の陣十郎―江戸隠密水軍(3)

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室町時代、足利将軍の料理番を務めた四条流は、四条中納言藤原山蔭(824-888)卿が鯉を包丁したことから始まったと言われている。この四条流はその後多くの分派を生み出しながらも公家・武家の間に広くひろまっていった。四条流の系統には「園流」「園部流」「大草流」「進士流」「生間流」等の流派がある。

江戸隠密水軍 白魚の陣十郎 (ベスト時代文庫)』を読み終えたが、ヒロインのお紺は、掏模でありながら、家に伝わる四条園部流の料理術を修得したという設定で、随所においしそうな料理が登場する。江戸初期を描きながら、料理にまで目配りがされている作品は珍しい。物語自体は、江戸の町を騒然とさせる謎の集団に、江戸隠密水軍を率いる藻刈陣十郎が挑むという、エンターテインメント活劇。

江戸時代の料理について、一度じっくりと研究してみたい気がする。

参考資料:(有)北伊醤油 しょうゆの豆知識 第1章 醤油の歴史 より

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